サノジ・ログ

無益な行いの、この上ない、常に新鮮な楽しみ

【書き物】俺たちの遊び場は俺たちが守るもの

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イケダ店長の会見模様は3分30秒ぐらいから。

このコロナ禍で影響が出ていないところなど全くないと思いますが、バイネームで自粛を要請された業界の影響は計り知れないものと思います。遊興施設であるゲームセンターもその一つで、日ごろから視聴させてもらっており、東京に行く機会があれば必ずと言っていいほど足を運んでいる高田馬場ゲームセンターミカドも、このコロナ禍で休業を余儀なくされている施設の一つです。

詳細は上記の動画を参照いただくとして、私も及ばずながらクラウドファンディングにて支援をさせて頂きました。ゲームセンターは家庭用ゲームの普及&スペックの上昇とスマートフォンの普及で『斜陽産業』と言われて久しいですが、そんな中様々な施策で頑張るだけでなく色々なゲームの普及に努めるゲームセンターはそうないでしょう。私自身も今まで余り触れてこなかったシューティングゲームで遊ぶようになったきっかけは高田馬場ゲーセンミカドのシューティング配信でした。

クラウドファンディングに参加&支援をしようと考えた理由は、自分はゲーセンキッズだったからです。かつては家庭用ゲームよりもむしろアーケードゲームで遊ぶことが多いゲーマーで、自転車で移動できる距離圏内にゲームセンターがあり、友人と遊びに行く選択肢の一つとしてゲームセンターが日常にありました。

それだけでなく、通っているゲームセンターは自分にとっての『ホーム』であり、違うゲームセンターに出かけて対戦ゲームをするときなんかはちょっとした代表気分で誇らしげな気持ちで出かけてましたし、あまりのレベルの違いに世界の広さを痛感させられる場でもありました。

そんなゲームセンターもやはり世の中の潮流には逆らえず、ある場所は携帯ショップに、ある場所はコンビニにと、ゲームセンターの灯は消えていきましたが、これは本当に世間の潮流という言葉で片付けて良かったのかなぁと。

商売をやる以上儲からないと続ける理由がないのは当然なのですが、実際に自分でサラリーを稼ぐようになり、それなりにおっさんになって思うのは『ゲーセンの灯が消えていくさなかに、我々ユーザーって何かできなかったのかなぁ』という点です。

確かに家庭用ゲームとアーケードゲームにスペックの差はどんどんなくなっていきましたし、かつて単なる時間つぶしツールにすぎなかった『携帯電話用ゲーム』はもはや過去の話で、アーケードゲームの優位性というのはどんどん無くなっていきました。それゆえアーケードゲームが廃れていくのはやむなし…というのは自明の理。

だがしかし、そこでユーザーは何もしなくて良かったのかと。あれだけ良くも悪くも多くの時間をあの場で過ごし、色々な経験をさせてもらった場なのに。

 

もちろんイチ個人が行動したところでどうにかできる問題ではないし、よしんば行動したからといってどうしようもなかったのかもしれません。そんな最中にこのコロナ禍ですよ。別に私は大阪在住なので東京の高田馬場ゲーセンミカドに行くのは年に数回程度ですし、ましてやホームでもないです。しかし、人いきれとタバコと歓声が飛び交うかつての『遊び場のニオイ』のするあの場所の灯が消えるかもしれないという現状を看過することはできませんでした。

今回の記事で言いたかったことは、私が『困っている所にクラウドファンディングで金を落としてあげた!すごいね!えらいね!』という事ではありません。今回のこのコロナ禍は、良い意味でも悪い意味でもシゴトやショーバイのやり方を押し流して変えていく契機になると思います。わが社でも一笑に付されていたテレビ会議も再注目されていますし、リモートワークの実施や手続き書類や印鑑ゲンブツ主義の廃止など、真の意味で『働き方改革』になるものと思っています。しかし、同時に『良かったもの』も押し流していくぐらい強烈なものだと思います。

このコロナ禍で困っている人や業界のなかに、あなたにとって大切なものはないでしょうか。今回記事の中ではゲームセンターを挙げましたが、ライブハウスはどうでしょうか。ライブハウスも名指しで休業要請され困っていると思います。他にも劇場は?映画館は?博物館は?ちょっとアレかもしれないですけどキャバクラは?ナイトクラブは?風俗店は?

まぁ重要度は皆さんの胸の内にしまって頂くとして(笑)、俺たちの遊び場を守ることができるのは俺たちしかいないと思います。黙って見過ごすのも選択肢の一つだと思いますし、そもそも自分自身の最低限の生活に心配があるのも当然の話。私自身名指しで休業要請された業種で飯を食ってますしね。ただ、看過した先にあるのは遊び場のない暮らし、すなわち彩りも潤いもないつまらない生活なんだろうなぁと思います。